学べるアレルギーコラム

vol.1

【話題】乳酸菌L. パラカゼイ KW3110の作用は?
花粉などによるアレルギー症状に対する作用があるって本当?他の乳酸菌との違いや選び方を紹介!

2026.08.28

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最近コンビニやスーパー、ドラッグストアなどでは色々な乳酸菌が入った商品が販売されていますよね。
「からだにいいらしいけど、種類が多すぎてよく分からない…」
「そもそも乳酸菌って本当に効果あるの?」
そんな方も多いのではないでしょうか?
そんな中、最近注目されているのが『乳酸菌L. パラカゼイ KW3110』という乳酸菌です。この乳酸菌L. パラカゼイ KW3110は、花粉などによるアレルギー症状に対する研究成果があると言われています。筆者も花粉シーズンのアレルギー症状に悩む一人として、この乳酸菌にあらためて注目しています。この記事では、そんな『乳酸菌L. パラカゼイ KW3110』の作用他の乳酸菌との違いについて科学的な視点から分かりやすく解説していくとともに、乳酸菌の選び方についても説明していきます。

そもそも乳酸菌ってなに?

乳酸菌とは、ヨーグルトや漬物などの発酵食品に入っている小さな微生物のことです。

乳酸菌イメージイラスト

名前はよく聞きますが「健康にいい」というイメージだけで、実はあんまりよく分かっていない…という方も多いかもしれません。
よく耳にするのは腸内環境を整える働きだと思いますが、それ以外にも、免疫機能をサポートしてくれたり、睡眠の質を向上してくれたり…
このように、乳酸菌には様々な研究成果があることが分かっています。では、どうしてこんなに色々な機能があるのでしょうか?実は乳酸菌と一口に言っても色々な種類(菌種)があり種類ごとに働く場所・働き方が違うことで様々な効果が得られることが分かっています。花粉の季節、鼻がむずむず、ティッシュが手放せない…そんなつらい季節の味方として注目されているのが、「乳酸菌L. パラカゼイ KW3110」です。花粉やホコリ・ハウスダストによるつらいアレルギー鼻炎症状をやわらげてくれるこの乳酸菌、いったい私たちのからだの中でどんなふうに働いているのでしょうか?分かりやすく解説するために、まずは“アレルギー”について説明していきます。

アレルギーとは?免疫が関係してる?

“アレルギー”という言葉は日常でもよく耳にしますよね。花粉やハウスダスト、ダニ、動物の毛など、色々なものが原因で目や鼻がかゆくなったりすることを私たちは“アレルギー”と呼んでいます。では、このアレルギーというもの、いったい何者なのでしょうか?

アレルギーは免疫の過剰反応である

私たちのからだにはウイルスや細菌などの外敵からからだを守るためのしくみとして「免疫」というしくみが備わっています。からだにウイルスなどの外敵が侵入すると、その外敵を追い出すために免疫に関わる細胞たちが色々な攻撃をしかけていきます。この攻撃によってからだの中から外敵を排除することで、安全な状態をキープする、いわば警備員のようなはたらきをしているのが免疫と呼ばれるシステムです。
しかし時々、この免疫が勘違いをして、花粉やハウスダスト、動物の毛など、本当は無害なものにまで「敵が来た!」と過剰に反応してしまうことがあります。この免疫の過剰な反応“アレルギー”と呼ばれるものの正体です。

免疫反応 バイキン=悪いやつを追い出す アレルギー反応 アレルゲン(食物、花粉など)=悪くないやつまで追い出そうとする

花粉などによる目や鼻の不快感も
アレルギーのひとつ

ここまでアレルギーについて解説してきましたが、私たちを悩ませる“花粉などによる目や鼻の不快感”もそのアレルギーのひとつです。花粉そのものはからだにとって何も悪さをしない物質です。ところが、わたしたちのからだが勘違いをしてしまうことで、本来必要のない過剰な免疫反応が起こってしまいます。
その結果、まるでウイルスや細菌に感染したときと同じように、くしゃみや鼻水、鼻づまりといったつらい症状が現れてしまうのです。

アレルギーは”とある細胞”が原因

ここまで、つらい花粉などによる目や鼻の不快感を引き起こしているのは「免疫の過剰反応」であると解説してきました。実はこの「免疫」というのは、色々な役割をもった細胞が複雑に絡み合い、成り立っているシステムです。

アレルギー発生の仕組み

このように、花粉のようなからだには存在しない物質(異物)を検知すると「樹状細胞」や「マクロファージ」といった免疫細胞がその異物を捕まえにいきます。そしてそのマクロファージはリレーのバトンのような形で、からだ全体に警報を鳴らす役割のある「Th2細胞」に異常を伝えます。このとき免疫が正常にはたらいていれば、害のない物質は“問題なし”と判断され、この段階で免疫のリレーは終わります。
しかしTh2細胞が勘違いをして“危険だ!”と判断してしまうと、アレルギー反応のもとになる物質を大量生産し、からだ全体に警報を鳴らしてしまいます。
そしてこの物質によって花粉によるアレルギー症状を引き起こしてしまいます。Th2細胞は本来、寄生虫からからだを守るために活躍する大切な細胞なのですが、ときどき無害であるはずの物質に対して勘違いをしてしまうことがあります。この“勘違い”によって花粉などによる「アレルギー」は引き起こされます。

乳酸菌L. パラカゼイ KW3110
の期待できる機能とは?

それでは、花粉によるアレルギー症状に対する研究成果がある「乳酸菌L. パラカゼイ KW3110」とは一体何者なのでしょうか?
この乳酸菌の大きな特徴は、アレルギー反応に関わる免疫細胞にアプローチする働きが期待されていることです。なかでも、からだ全体に警報を鳴らす役割をもつ「Th2細胞」の暴走を抑え、花粉やホコリによる鼻のムズムズなどを軽減する可能性が研究されています。ここからは「乳酸菌L. パラカゼイ KW3110」ならではの特徴と、花粉シーズンに期待される働きについて詳しく解説していきます。

「乳酸菌L. パラカゼイ KW3110」って
そもそも何?

乳酸菌L. パラカゼイ KW3110はかつてチーズ作りに利用されていた安全な乳酸菌のひとつで、正式な学名は「Lacticaseibacillus paracasei KW3110」という乳酸菌です。
この乳酸菌L. パラカゼイ KW3110は最近の研究によって、Th2細胞の暴走を食い止めることで花粉やホコリなどによる鼻のムズムズなどを軽減する機能を持つことが分かってきています。花粉を外敵と勘違いして、からだ中に警報を鳴らしてしまったTh2細胞に対して「まあまあいったん落ち着こう」とはたらきかけてくれるということですね。

KW3110によるアレルギー症状緩和の仕組み

乳酸菌L. パラカゼイ KW3110の研究
成果

ここからは、乳酸菌L. パラカゼイ KW3110について、実際に論文で発表されている研究データを見ていきましょう!

花粉シーズンの軽症~中等症のアレルギー性鼻炎を持つ健康成人の
目や鼻の症状を調べた試験
対象

軽症から中等症のアレルギー性鼻炎がある20〜64歳の健康な成人 
120名

試験
内容

参加者を、次の2つのグループに分けました。
・乳酸菌L. パラカゼイ KW3110を含むタブレットを摂取するグループ (KW3110群)
・乳酸菌を含まないタブレットを摂取するグループ(プラセボ群)
そして、1月から4月に12週間継続してタブレットを摂取してもらい、花粉シーズンにおける目や鼻の症状にどのような変化があるのかを調べました。

結果

「乳酸菌L. パラカゼイ KW3110」を摂取したグループでは、プラセボ群と比べて、摂取開始から4週間後の鼻の自覚症状の改善が確認されました。

※研究結果は対象者全体の傾向を示すものであり、すべての人に同様の変化がみられるとは限りません。

摂取4週間目で
アレルギー性鼻炎の自覚症状
改善した。

摂取4週間目でアレルギー性鼻炎の自覚症状遷移グラフ

*は有意水準0.05で統計学的に有意差あり
#は有意水準0.10で有意傾向あり 
出典:Front Nutr. 2025; 12: 1568329

花粉シーズンの花粉症患者の目や鼻の症状を
調べた試験
対象

中等症から重症のスギ花粉症を有する20~50歳の成人 
138名

試験
内容

参加者を、次の2つのグループに分けました。
・乳酸菌L. パラカゼイ KW3110入りのパウダーを摂取するグループ(KW3110群)
・乳酸菌を含まないパウダーを摂取するグループ(プラセボ群)
そして、1月から5月に12週間継続して摂取してもらい、花粉飛散シーズンにおける目や鼻の症状にどのような変化があるのかを調べました。

結果

「乳酸菌L. パラカゼイ KW3110」を摂取したグループでは、プラセボ群と比べて、摂取開始から12週間後の花粉症の鼻水に関する自覚症状が軽減しました。

※研究結果は対象者全体の傾向を示すものであり、すべての人に同様の変化がみられるとは限りません。

摂取12週間目で
鼻水の自覚症状が改善した。

摂取12週間目で鼻水の自覚症状が改善したグラフ

*は有意水準0.05で統計学的に有意差あり 
出典:Allergy Asthma Proc. 2009;30(4):397-405.

これらのデータから、乳酸菌L. パラカゼイ KW3110は花粉などによるアレルギー性鼻炎症状を緩和する機能があることが明らかとなりました。毎日の花粉対策をサポートする存在として、乳酸菌L. パラカゼイ KW3110に期待が寄せられています。

乳酸菌のえらび方

ここまで花粉症などのアレルギー症状に対する研究成果がある「乳酸菌L. パラカゼイ KW3110」について解説してきました。
このように乳酸菌はその菌種ごとに得られる効果が違ってきます。
「乳酸菌なら、どれを選んでも同じなのでは?」と思うかもしれません。しかし実は、乳酸菌は菌株によって、それぞれ異なる“得意分野”をもっています。たとえば「プラズマ乳酸菌」は、健康な人の免疫機能の維持をサポートする働きが報告されている乳酸菌です。そのほかにも、腸内環境を整える働きをもつ乳酸菌や、睡眠の質を高める働きが報告されている乳酸菌などがあります。

整腸作用/感染病予防/アレルギー緩和/睡眠改善/体脂肪の低減/免疫機能維持

乳酸菌選びは「なんとなく」より「目的別」!
ひとくちに乳酸菌といっても、その世界はとても奥深いもの。菌株によって、期待される働きや得意分野はさまざまです。
だからこそ、乳酸菌を選ぶときは「有名だから」「なんとなく体によさそうだから」ではなく、自分がどんな働きを求めているのかを考えることが大切です。
気になる商品を見つけたら、まずはパッケージや公式ホームページをチェックしてみましょう。期待できる働きや1日の摂取目安量、注意点を確認し、自分に合った商品を選ぶのがポイントです。また、乳酸菌は食品素材なので、複数の種類を食生活に取り入れることもできます。たとえば、花粉による鼻の不快感が気になる人が「乳酸菌L. パラカゼイ KW3110」を選び、免疫機能の維持を意識したい場合に「プラズマ乳酸菌」を取り入れる、といった選び方も一つです。
乳酸菌選びで大切なのは、菌株の名前と期待される働きをセットで見ること。ぜひ、ご自身が気になっているコンディションや目的に合わせて、毎日の生活に取り入れやすい乳酸菌を探してみてくださいね!

以上、今回は「乳酸菌L. パラカゼイ KW3110の期待できる作用」と「乳酸菌の選び方」について解説させていただきました。ちなみに「乳酸菌L. パラカゼイ KW3110」は今回紹介した以外にも様々な研究成果が論文で報告されています。もし興味を持っていただけた方は、下記のページに詳細をまとめていますのでぜひご覧ください!